朝、満員電車の中で立ってたわけです。
すると電車がカーブに差し掛かって揺れたんですね。
だから俺は慌てて、
手を伸ばし自分からちょっと遠い場所にあった吊革に掴まったんですよ。
吊革がピーン!!と張った状態になったわけです。
揺れが続く間、
その吊革に掴まってたんだけど、
揺れが収まってその吊革に掴まってる必要がなくなったのね。
空いてる吊革を瞬時に探して、無理矢理掴んだ吊革だったから、
結構、無理な態勢で掴んでたのよ。
だからできるだけ早くその吊革を手から放したかったわけです。
でもね、吊革を手から放そうとしたとき、
ある問題が発生してることに気が付いたのよ。
その吊革が元々あるべきポジションのところに、
30歳くらいの女性が立ってるんですよ。
俺が吊革を掴んでたちょっとの間に、
その女性、そこのポジションに入ってきちゃったみたいなんですね。
で、それのどこが問題かと言うと、
俺の掴んでた吊革がたまたま長いタイプの吊革だったのよ。
子供とか背の低い女性とかに配慮したタイプの吊革だったの。
その30歳くらいの女性は結構背が高くて、
165cmくらいあったのね。
つまり今、俺がこの吊革から手を離しちゃうと、
ターザン効果によって、
確実に吊革がその女の人の後頭部に当たるんですね。
コツンッって。
別にこんな吊革、
大して重さもないし、
ターザン距離もそんな長くないし、
当たっても痛いはずはないわけよ。
でもなんかやっぱり、
その女性が割と綺麗な感じだったてのもあって気使ちゃうのよ。
ターザン効果でその女性の頭に吊皮がコツンッってなるのが分かってるにもかかわらず、
吊革から手を放すことなんてできないです。
俺はそういう男なんです。
もちろんターザン効果が起こらないように、
ターザン距離を限りなくゼロにして、
その女性の後頭部のところに吊革を優しく置く(よりかかせる)っていう手もあるけど、
なんか、それも嫌じゃん。
かと言って、
「私、今から吊革を離しますんで後頭部の方、ターザン効果に気を付けて下さい。」
なんて知らない女性に声をかける勇気はないわけです。
仕方ないからさ、
その女性がそのポジションから動くまで、
3駅分くらい、無理な体勢でその吊革を持っててあげたからね。
おかげで右肩をちょっと痛めたからね。
これが俺の優しさ。
